2009年1月16日金曜日

泡瀬干潟の埋め立て工事再開

反対派をないがしろにして、泡瀬干潟の本格的な埋め立て工事が再開されました。
工事の内容は、中城湾新港地区の航路しゅんせつ工事で生じた土砂を、泡瀬干潟の埋め立て予定海域に投げ捨てるというもの。
3月末までに15万5千立方メートルの真っ黒い土砂が、たくさんの生命を育んでいる泡瀬干潟に、次々と投下されていきます。
昨年11月に那覇地裁が「経済的合理性が認められない」として、県知事と沖縄市長に今後の公金支出の差し止めを命じているのにもかかわらず、沖縄総合事務局はこの訴訟の被告でないことから、2008年度の計画通りに作業を進める方針としています。
なんという暴挙。かくも公共事業というものは走りだしたら止まらないものなのであろうか。
泡瀬干潟には2つの大きな問題を抱えています。
ひとつは、泡瀬干潟に生息する貴重な生物をどのように保護していくのか、そしてもうひとつは、埋め立て後の土地利用計画である。
計画自体は20数年前のバブル期に策定されたもので、現状にあっているとは到底思えない。
お隣の中城湾新港地区でも企業を誘致しようとしてるが、現在利用されている用地はたったの2パーセント。
全体面積393ヘクタールの広大な土地が、ほぼ手つかずでの状態で残されているのである。
泡瀬干潟の当初の計画である、大型ホテルなどを誘致してマリンリゾート地とするには無理があるのではないだろうか。
日本弁護士連合会も、同事業がかけがえのない貴重な自然を失うだけではなく、経済的合理性もないことが明らかだとし、現在進行中の埋立事業は地方自治法・地方財政法に違反する違法なものであると断じている。
強引に計画を推進していくのではなく、いったん事業は中断し、同事業の計画について冷静に再検討すべきだと思うが。

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