2009年11月4日水曜日

BEEFとサーロインを食す

私が初めてステーキ屋に行ったのは高校1年のこと。両親と兄弟3人の5人で藤沢駅前のステーキ屋に行ったのを憶えている。
親父は、いつになくめかし込み、私も付き合わされて、ちょっとだけいい服を着させられた。
席につくと、まずスープが出てきて、次にサラダ。順番に料理が出てくるのに驚いた。
そして、目の前でステーキを焼いてくれる。なんだか自分が少しだけ偉くなったような、こっ恥ずかしさを感じてしまったものである。
味はあまり憶えていない。目の前でステーキを焼いてくれるシェフが話しかけてきたらどうしようか、そんなことばかりを憶えている。
後でこっそり値段を覗き見したら、1人あたり3,000円!!
なるほど、あの当時としてはステーキは豪勢な食事だったんだな。
こんな高い料理を食べさせてくれたことに対して、親父に感謝したものだ。
さて、うちの娘は初めてのステーキ体験でどう思うのだろうか。
注文したのは、BEEFが1,210円、サーロインが800円。私の初体験の時よりは3分の1の値段である。
シェフが素晴らしい手さばきで料理してくれている。娘はもの珍しげに眺めている。
あの時、私が親父に感謝したような気持ちを持ち合わせているのだろうか。
いや、これは親の身勝手さだろう。そこまで望むべきではない。
9才の娘から単純に「美味しかった」と聞くだけで十分だ。
そして食後に娘がこう言ってくれた。
「めちゃくちゃウマかった。絶対にまた連れてきてよ。」
もうちょっと別の言い方はないものかと思ったが、娘から最高の賛辞をもらったと理解しておこう。

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